YUKAYUKAの思い

見えないは
できないじゃない

私はなにも
あきらめない


全盲の視覚障がい者になってから
今までの思いを簡単にまとめてあります。

きのこ姉さんの誕生のきっかけも含めて
読んでいただけると嬉しいです。

私なんかが生きている意味はあるんやろうか?

2014年。

幼い頃に患った1型糖尿病の合併症で、
私は中途失明しました。


それまで見えていた世界は消えてなくなり、
あとに残ったのは恐怖と絶望感。

突然訪れた理不尽な運命が
悔しくて悲しくて、
怒りの矛先を神様に向けても何も解決せず。

毎日毎日襲ってくる先の見えない不安に押しつぶされそうでした。

遠くの空に鳥が飛んでいる写真。不安や絶望感、寂しさを表現。

失明して一番強く感じたのは、
社会のお荷物になるんじゃないかという恐れ。

なにも見えない私は
どこにいても邪魔な存在。

そんなふうに卑屈になってる自分が惨めでつらくて。

やり場のない苦しみで
心が張り裂けそうな日々を過ごしました。


なんの希望を持てないながらも、
苦しさを紛らわしたくて何か没頭できるものを考えます。


自分が楽しかったことは何だったろう?


昔を振り返ってみると、
幼い頃のある情景が浮かんできました。

それは、
私が描いたお絵描きの絵を見て
母が喜んでいた事。

落ち込んでいる姿を見せるのではなく、
また母を喜ばせたい!

そういう思いから絵を描き始めることにしました。


生きづらさを抱える人の間に違いはない


そんなある日、テレビから
マツコ・デラックスさんが抱える
本音の声が聞こえてきました。

表面的には見えづらい心の中の葛藤。

これまでに何度も壁にぶつかり
散々悩んでこられたこと。

またそれを笑いに変える勇気。

今の私よりずっとずっと
闇が深い…!!!

そう感じた時、
不思議と自分の悩みが
ちっぽけなもののような気がしてきて、

なんだか笑えてきました。

そして、
ありのままをさらけ出している
マツコさんの覚悟に
希望を見出しました。

空に太陽が刺している花の写真。うっすらとした希望が見えたことを表現。


その時に描きだされたものが
コンプレックスを抱え悩んできた
きのこのキャラクター>。


葛藤していた悩みを受け入れ、
隠したいものを逆に活かして
チャームポイントにしたのが
「きのこ姉さん®」です。

ありのままの自分を愛せるようになること


今の時代、
何かにつけ他人と自分を比較し、
落ち込んだり自信をなくしている人が
多いように感じます。

つまりありのままの自分を
愛せない人が増えているのではないでしょうか。

空にたくさんの風船が飛んでいる。ここから前向きに進んでいくことを表現。

だからこそ
自分自身を受け入れている
キャラクターが
きっと誰かの勇気や希望になる!

自分らしく生きていこう!

そんな思いを込めた
「きのこ姉さん®」
というキャラクターを通して
多くの方々に笑いや希望が
届けられたらいいなと思いました。


何故なら、
ありのままの自分を愛することこそが
幸せに繋がる道だからです。


私が全盲になり、
一番強く気づかされたことはそのこと。


コンプレックスだったことを受け入れることで、
次第に今の自分が愛おしいものに変わっていきました。

そのお陰でどれだけ生きやすくなったか。
どれだけ素晴らしい人たちと
巡り会えたか。


可能性は大きく広がっていきます。

見えなくても私は何もあきらめません


そして2022年。

ずっとやりたかったことが実現しました。


それは視覚障がい者でも使うことのできる
「点字つきのきのねぇタロットカード」
を制作すること。

思いもしなかった
素敵な人たちとの出会い。
そしてご縁の連鎖。


なかなか思うようにはいかず
試行錯誤を繰り返しましたが、

多くのかたのご支援により、
目標の300万円という金額を
クラウドファウンディングで調達することができました。

四天王寺での集合写真やタロット制作の風景、タロット博物館での様子。友達との写真など賑やかな雰囲気を表現している写真を1枚の画像にしてある。


8年前、社会のお荷物になると絶望し、
何もできないとふさぎ込んでいたあの時の私はもういません。


見えなくたって
やりたいことは実現できる!


私がそうだったように、
マイノリティの立場におかれたとしても、
はたまた生きづらさを抱えながらいてもあきらめる必要はないんだって。

そのことを
きのねぇというキャラクターを通して
伝えていけたらと思っています。



「THIS IS ME.これが、あたし」



そう自信を持っていえる人を
ひとりでも増やしたいから。